現場の点検記録をスプレッドシートで集めている。営業の日報も、備品の管理台帳もスプレッドシート。その表をそのままスマホアプリに変えるのがAppSheetです。コードは書かず、表の列がそのまま入力フォームになります。
そして料金表には、見逃されがちな一行があります。Coreプランは多くのGoogle Workspace有料プランに含まれている——つまりWorkspaceを契約済みの会社は、すでにこのツールを持っている可能性があります。この記事では公式料金を一次資料に、「同梱」の範囲と、導入前に知るべき行数の上限を確かめます。
Workspace契約済みの会社は、検討の前に管理コンソールを開く。同梱されていれば追加費用ゼロで、比較検討そのものが不要になる場合がある。
AppSheetの料金表で最も重要な行は、価格ではなく注記です。Coreプランには“Included in most paid Google Workspace plans”——多くのGoogle Workspace有料プランに含まれる、とあります。Power AutomateとMicrosoft 365の関係と同じ「同梱戦略」です。
| プラン | 月額 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 試作(無料) | $0 | 10ユーザーまでテスト配布。エディタ全機能 |
| Starter | $5 | 基本機能。スプレッドシート・クラウドファイル接続 |
| Core | $10 | 自動化・セキュリティ制御。Workspace有料プランに同梱 |
| Enterprise Plus | $20 | 企業データ接続・統制・機械学習。Workspace管理者アカウント前提 |
M365同梱のPower Automateは、外部SaaS連携の多くが有料の壁の外にありました。AppSheetの同梱はCore相当まで含むため、日常の業務アプリ化なら同梱範囲で完結しやすいのが違いです。壁が現れるのは、社外システムとの本格接続や統制機能が要るEnterprise Plusの領域からです。
Included in most paid Google Workspace plans出典AppSheet 公式料金ページ 一次情報を確認2026-08-14 この内容の有効期限2027-02-14
既存の表をモバイル入力・カメラ・位置情報付きのアプリに変える用途で最短。表にない構造(承認フロー・複雑な権限)を後付けし始めたら別の道具を検討する。
AppSheetの作り方は「表を選ぶ」から始まります。Googleスプレッドシートの列構成をAppSheetが読み取り、列がフォームの入力欄に、行がレコードになります。カメラ撮影・GPS・バーコード読み取り・オフライン入力といったモバイル現場向けの部品が最初から揃っているのが特徴です。
多段階の承認フロー・細かい権限制御・帳票出力は標準の守備範囲外です。この領域の要件が本命なら、最初からkintoneのような業務システム基盤で組む方が、後戻りがありません。AppSheetは「表の延長」で考えられる業務までが快適圏です。
内蔵DBは2,500行/DB(Starter・Core)。蓄積型データは1〜2年で到達し得るため、置き場所(内蔵DBかスプレッドシートか)を先に決める。
AppSheetには内蔵データベースがあり、その上限は公式料金ページに明記されています。Starterは“5 databases max, 2,500 rows per database”——データベース5個まで・各2,500行。Coreは10個・各2,500行、Enterprise Plusで200個・各20万行に広がります。
スプレッドシート接続なら内蔵DBの上限とは別枠になるが、巨大な表は同期性能が落ちる。数十万行級は外部DB接続(Enterprise Plus)の領域。
行数の上限で製品を選ぶ発想は、Airtable(Freeで1,000行・Teamで5万行)と同じです。AppSheetの内蔵DBはそれより小さい代わりに、スプレッドシートや外部DBへ置き場所を逃がす選択肢が最初から用意されています。天井そのものより「天井に当たったときの逃げ道があるか」で比べるのが実務的です。
AppSheet database with 5 databases max, 2,500 rows per database出典AppSheet 公式料金ページ(データベース上限) 一次情報を確認2026-08-14 この内容の有効期限2027-02-14
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